イタリア、下水調査結果からR推定
イタリアの下水調査論文から
イタリアの下水調査論文から、雑にRを推定してみる。
最初に結論
雑な推論として、イタリアの3月頭までのR=1.7前後と思われる。一時言われていたR=2.5で増加したとすると、感染者が3月段階で9000万人を超えると推計され、現実の感染確認者数1万人弱に対し、3桁ずれている。
下水調査の結果等まとめ
12/18のトリノとミラノ下水からSARS-CoV2を検出。
イタリアの公式の新型コロナ感染確認者は2/21。
イタリア政府
1/31 非常事態宣言 2/22 ロンバルディア州等、一部の都市の出入りを制限。
3/9夜 イタリア全土ロックダウン。
感染確認者数
7/24時点
感染確認者数、245,590人。
R計算の為のパラメータ
12/18の下水から2つの都市でSARSCOV2が検出された事から、この日の段階で既に複数の感染者Cがいるとする。此処では少な目のC=10とする。
2/22北部都市封鎖、3/9全土ロックダウンから、3/9ロックダウンまでRが変わらないとし、12/28から3/9までの約10週間固定のRで感染拡大したとする。また、3/9時点の感染確認者はwikipediaによると9172人だが、実感染者が10倍の10万人とする。また、感染間隔は4日とする。
Rの簡易計算
12/28、C=10人の感染者が、3/9までの約10週間でM=10万人に増えたとし、感染間隔4日で見ると17.5サイクル(=10*7/4)で増えたとする。
M = C x R17.5
以上から、
R=1.692...
因みに、R=2.5とすると3/9時点の感染者数が9,203.4万人(=10x2.517.5)となり、公式感染確認者数の9,172人の1万倍。
当初言われていたR=2.5は過剰な数値ではなかろうか。
7月末頃の東京の感染確認者数から求めた簡易R=1.5前後であり、前記R=1.69は大きくかけ離れてはいない。
R=1.5前後がSARSCOV2の妥当なRではなかろうか。
論文プレプリント
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.06.25.20140061v1